リハビリテーション科
支援部門

リハビリテーション科

支援部門のご案内

骨折予防と脳卒中支援を、急性期から退院後まで一貫して支えるリハビリテーション科

一次骨折予防・二次骨折予防(再骨折予防)と、脳卒中の機能回復・生活再建を支援

 

当院リハビリテーション科は、「転ばない身体づくり(一次骨折予防)」と「骨折後に次の骨折を起こさせない(二次骨折予防)」を重要課題とし、急性期から退院後を見据えた一貫した支援体制を構築しています。

現在、理学療法士14名、作業療法士6名、言語聴覚療法士2名、歯科衛生士1名、視能訓練士2名が在籍し、多職種が連携しながら包括的なリハビリテーションを提供しています。運動機能、生活動作、嚥下・高次脳機能、口腔機能までを一体的に評価・支援できる体制が当科の強みです。

歩行能力・バランス・下肢筋力などの評価を標準化し、転倒リスクを可視化。患者さんの状態に応じた運動療法と生活指導を、多職種が同じ視点で共有できる仕組みを整えています。これにより、病棟内での安全確保だけでなく、退院後の生活に直結する予防支援を実現しています。

脳梗塞・脳出血などの脳卒中に対しては、麻痺の回復だけでなく、注意・記憶などの高次脳機能、嚥下(飲み込み)、コミュニケーション機能を総合的に評価。身体機能・認知機能・生活機能を統合的に捉え、「できる動作」から「安全に継続できる生活」へと段階的につなげます。

さらに、栄養管理や口腔機能を含めた多職種連携を重視し、低栄養や活動低下による回復遅延を防止。患者さんとご家族が安心して回復に集中できる環境づくりを徹底しています。

取り組み・特色について

理学療法(PT)|歩行・バランスの再獲得と転倒予防、脳卒中後の回復支援

「歩ける」で終わらせず、「転ばずに暮らせる」までを見据えた理学療法

理学療法では、立ち上がり・歩行・方向転換・段差昇降など、日常生活で転倒につながりやすい動作を中心に、筋力・バランス能力・持久力を客観的に評価し、段階的な改善を図ります。

脳卒中後の患者さんには、片麻痺や感覚障害、筋緊張の変化など個々の状態に応じて、起き上がり・移乗・歩行の再獲得を進めます。単に「歩ける」ことを目標とするのではなく、疲労時や注意が分散した場面でも転倒しないことを重視し、生活場面を想定した環境で実践的な練習を行います。

また、一次骨折予防(転倒予防)および二次骨折予防(再骨折予防)の観点から、身体機能の改善だけでなく、転倒リスクの見える化と多職種間での共有を徹底しています。安全性と自立度の両立を図りながら、退院後の生活につながる理学療法を提供します。

作業療法(OT)|日常生活動作の回復と、退院後の「暮らし」を整える

生活の中で本人の「できる力」を活かし、退院後の生活とその安全につなげる

作業療法は、食事・更衣・整容・入浴・トイレなど、生活に直結する日常生活動作(ADL)を中心に、「できる動作」を退院後も続けられる生活へとつなげる支援を行います。
骨折予防においては、身体機能だけでなく、生活環境や福祉用具、日々の動作習慣まで含めてリスクを多面的に捉え、動作の工夫・福祉用具の提案・住環境調整・家族指導を組み合わせることで、実生活における安全性を高めます。

脳卒中後には、麻痺に加えて、失行・注意障害・半側空間無視などにより、「動作の手順が崩れる」「安全確認が抜ける」といった課題が生じることがあります。
OTは一連の動作を細かく分析・分解し、必要な声かけや手がかり(見える化)を取り入れながら、本人が自ら実行できる形へと再構築します。

退院後の生活を具体的に見据え、病棟内での動作から自宅での動作へ段階的に移行することで、活動性を維持・向上させ、二次骨折予防(再骨折予防)にもつながる支援を行います。

言語聴覚療法(ST)|ことば・高次脳機能・嚥下を、医学的根拠に基づき安全に支援

嚥下内視鏡検査を軸に、医師と連携して「安全性」と「改善効果」を最大化

言語聴覚療法では、脳卒中後などに生じる失語症・構音障害といった「ことばの障害」、注意・記憶・遂行機能などの高次脳機能障害、そして嚥下障害(飲み込みの障害)に対して、専門的な評価と訓練を行います。

当院STの大きな強みは、医師(主治医・関連診療科)と密に連携し、嚥下内視鏡検査を活用して嚥下機能を医学的に評価したうえで、訓練内容・食事形態・姿勢・摂取方法を根拠に基づいて選択できる点にあります。
VE所見を踏まえ、誤嚥や体調変化のリスクを適切に管理しながら、患者さんにとって最適なアプローチを組み立て、安全性を担保しつつ改善効果を最大化します。

また、コミュニケーションや高次脳機能面では、症状に応じた訓練に加え、病棟内での情報共有を重視し、患者さんが日常生活の中で必要な支援を受けやすい環境づくりにつなげます。
患者さん・ご家族にも分かりやすく説明しながら、安心して治療とリハビリを継続できるよう支援します。

歯科衛生士 |歯科医師会と連携し、口腔ケアと嚥下支援を院内で推進

院内に歯科医師がいなくても、連携体制で「必要な口腔ケア」を確実に届ける

当院には常勤の歯科医師は在籍していませんが、地域の歯科医師会と連携し、必要な歯科診療・評価が適切に行われるよう体制を整えています。歯科衛生士はその中核として、歯科往診の調整・窓口対応を担い、往診時には付き添いを行いながら、院内情報の共有と診療が円滑に進むよう支援します。

また、術前口腔ケアをはじめ、口腔内の状態が不良な方やケアが難しい(難渋する)患者さんに対しては、個別性を踏まえた専門的口腔ケアの実施と、病棟スタッフ・ご家族への具体的な指導を行います。

さらに歯科衛生士は、嚥下・口腔ケアチームの一員として多職種と連携し、口腔環境の改善と継続的なケアの定着を進めています。院内に歯科医師がいない環境だからこそ、連携を強みに変え、患者さんに必要な口腔ケアを確実に届けます。

視能訓練士(ORT)|上十三地域の眼科二次医療を支える検査・診療サポート

手術・注射治療から精査・入院まで、確かな検査で診療の質を支える

当院眼科は、白内障・緑内障等の手術治療や、加齢黄斑変性・糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症など各種眼底疾患への硝子体注射をはじめ、他科と連携が必要な疾患、近医眼科からの精査依頼、CT/MRIなどの画像検査を要する疾患、入院治療が必要な疾患など、上十三地域の眼科二次医療施設として幅広い診療を行っています。

視能訓練士(ORT)は、診療の基盤となる視機能検査・眼科検査を正確かつ円滑に実施し、医師の診断・治療方針決定を支えます。手術や注射治療に向けた検査の質とスピードを担保するとともに、患者さんの不安に配慮した説明、外来の待ち時間や動線への気配りなど、診療が安全に回るようチームの一員として役割を担っています。